Secure Programming 関連

この page は、開発者がより安全なコードを記載するにはどうしたらよいか、もしくはシステム側で防御するかについての手法について纏めています。

• 「ソフトウェア無謬性の神話」
  [実践 Linuxセキュリティー(インプレス)] より。無謬性（むびゅうせい）とは過ちがないこと。
  ソフトウェア開発に携わっていない人は特に「ソフトウェア（コンピューター）には誤りが無い」と錯覚している節があるようです。実際、医療や金融システム、航空宇宙分野ですらソフトウェアのバグにより被害を及ぼしています。
  かなりの人月と予算を費やしたプロジェクトであったとしてもバグを防ぐことは出来なかったという現実を認識すべきです。

• Buffer Overflow(Overrun)
  Buffer Overflow は、開発者が用意した Buffer 領域を超えてメモリを読み書きしてしまった場合に発生します。一般的にバグとして扱われます。
  攻撃者は、この Buffer Overflow を使用してシステムの乗っ取りを試みます。尤も一般的な乗っ取り方法ですが、意図していない箇所が狙われますので気が付きにくいです。
  特に C/C++ では起こしやすい見落としから起こるので、C/C++ を使用するならば気をつける癖を付ける必要があるかもしれません。

お勧め

• [第６章 セキュアC/C++プログラミング(IPA情報処理振興事業協会)]
  Buffer Overflow の仕組みから、その対策方法について詳しい記載があります。セキュリティ本を一冊購入するよりこの page を一読する方が効果があるかもしれません。お勧め。
• [Secure Programming for Linux and Unix HOWTO 日本語訳(JF Project)] (03.06.08)
  [Secure Programming for Linux and Unix HOWTO]
  [Linux/Unixでのセキュアなプログラムの書き方(Slashdot.jp)]
• [WASC“Web Security Threat Classification”の翻訳公開(Slashdot.jp)] (05.07.28)

• [安全なプログラミングのためのガイドライン(FreeBSD Security Information)]

• [LeakTracer - trace and analyze memory leaks in C++ programs] (05.01.24)
• [libsafe - Detects and handles buffer overflow attacks(FSF/UNESCO Free Software Directory)]
  [Project details for Libsafe(freshmeat.net)]
  [Projects Libsafe(Avaya Labs Research)]
  Libsafe の本拠地。
• [GCC extension for protecting applications from stack-smashing attacks]
  propolice の本拠地。
• [StackGuard(Immunix.org)]
  StackGuard の本拠地。
• [Stack Shield]
  Stack Shield の本拠地。

お勧め本

Microsoft Press

• {Writing Secure Code 上 第2版―プログラマのためのセキュリティ対策テクニック(Amazon アソシエイト・プログラム)}
  {Writing Secure Code 下 第2版―プログラマのためのセキュリティ対策テクニック(Amazon アソシエイト・プログラム)}
  [http://bpstore.nikkeibp.co.jp/msp/book/04460/04460.html]
  「プログラマのためのセキュリティ対策テクニック」の第2版です。第１版と比べると 2 年分の更新内容がかなり増えていて、同じ書籍とは思えないボリュームになっています（実際、2冊組みだし）。第１版で有用だったと思われる方は是非、もう一度立ち読みしてみてください。当然、お勧め。
• {プログラマのためのセキュリティ対策テクニック(Amazon アソシエイト・プログラム)}
  [プログラマのためのセキュリティ対策テクニック(MSDN Online Japan)]
  [Windows Insider　Book Review ：プログラマのためのセキュリティ対策テクニック(@IT)]
  Microsoft 社が発行しています。Windows に特化したセキュリティ情報とその解決方法が詳細に記載されています。今後の Microsoft 社のセキュリティへの取り組みを含め、読んでいて損はない書籍です。
  Update：原書「Writing Secure Code」の第2版の日本語訳が出版されています。どうせなら新しい方が良いかもしれません。

オライリー

• {C/C++セキュアプログラミングクックブック VOLUME1―Unix/Windows対応 (1)(Amazon アソシエイト・プログラム)}
  [C/C++セキュアプログラミングクックブック VOLUME 1(www.oreilly.co.jp)]
  実践に合わせた形式で具体例が多く掲載されています。オーバーフロー対策やはたまたデバッガの検知方法など様々。是非お勧め。
• {C/C++セキュアプログラミングクックブック VOLUME2―Unix/Windows対応 (2)(Amazon アソシエイト・プログラム)} (04.12.19)
  [C/C++セキュアプログラミングクックブック VOLUME 2― 対称鍵暗号の実装(www.oreilly.co.jp)]
  VOLUME 1 に続き、出版されました。現実的な暗号の実装について記載されています。今の所、必要が無いので購入していませんが、気が向いたら購入予定。
  Update：積読購入完了。
• {C/C++セキュアプログラミングクックブック�-Recipes for cryptography,authentication,networking,input validation & more (Volume3)(Amazon アソシエイト・プログラム)} (05.05.17)
  [C/C++セキュアプログラミングクックブック VOLUME 3 ― 公開鍵暗号の実装とネットワークセキュリティ(www.oreilly.co.jp)]
  VOLUME 3。

• {セキュアプログラミング―失敗から学ぶ設計・実装・運用・管理(Amazon アソシエイト・プログラム)}
  [セキュアプログラミング―失敗から学ぶ設計・実装・運用・管理(www.oreilly.co.jp)]
  セキュアなプログラムを組む技術ではなく、運用や管理に焦点を当てた書籍。プログラマ以外の担当や責任者が読むべき書籍であろう。

クラッカー対策？

• {セキュリティウォリア―敵を知り己を知れば百戦危うからず(Amazon アソシエイト・プログラム)}
  [セキュリティウォリア(www.oreilly.co.jp)]
  クラックの手法について幅広く取り扱っているのが特徴。何かとアレな本だけど面白かったので購入。ツール類の情報や情報源等、興味深いものが多い。お勧め？
• {セキュアソフトウェア(Amazon アソシエイト・プログラム)}
  [http://bpstore.nikkeibp.co.jp/item/main/148222821040.html]
  クラックの手法についてマニアックに攻めています。「ハードウェアウィルス」辺りは言及する書籍が無かったので新鮮でした。内容がかなり濃く、この分野に初めて触れる方には相当難しいのではないかと思います。
  値段もかなり張るのでしばらくは見送り。
• {解析魔法少女美咲ちゃん マジカル・オープン!(Amazon アソシエイト・プログラム)}
  [解析魔法少女美咲ちゃん マジカル・オープン！(MYCOM PC WEB)]
  [解析魔法少女美咲ちゃん マジカル・オープン！(Slashdot.jp)]
  萌え＋クラッキング本。クラッキングの手法を学ぶことでその対処法の参考にする、というのが建前(?)らしい。読んだ感想としては内容は面白かったが、肝心の耐タンパー性の手法については一切触れていません。つまりクラッキング手法のみの解説。本気で耐タンパー性を高めたいのであれば「C/C++セキュアプログラミングクックブック VOLUME 1」や「セキュリティウォリア」をお勧めしたい。
  読み物としては面白かったですよ。この本でアセンブラに興味を持つ読者もいた筈。いいんですよ、キッカケなんて =)。

用語、特集

• [コンピュータセキュリティ(Wikipedia)]
  [バッファオーバーラン(Wikipedia)]

• [バッファオーバーラン(buffer over-run)(鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」)]
• [バッファアンダーラン（buffer underrun）(鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」)]
• [セキュリティ用語事典[バッファオーバーフロー](@IT)]

• [バッファオーバーフロー(情報・通信事典 e-Words)]

読み物

• [バッファ オーバーランを解消せよ!(MSDN Online Japan)]
  解決案として「マネージ コードへの移行」、「危険な関数からマシな関数への移行」、「/GS によるコンパイル」が挙げられています。
• [コンパイラ セキュリティの徹底調査(MSDN Online Japan)]
  /GS コンパイルオプションについて。

dW (developerWorks)

• [Secure programmer: Call components safely(dW@en)] (04.12.16)
• [Secure programmer: Prevent race conditions(dW@en)] (04.10.07)
• [Secure programming with the OpenSSL API(dW@en)] (04.07.22)
• [セキュアなプログラマー: 特権を最小限にとどめる(dW@jp)] (04.05.20)
  [Secure programmer: Minimizing privileges(dW@en)]
• [セキュアなプログラマー: バッファー・オーバーフローに対抗する(dW@jp)] (04.01.27)
  [Secure programmer: Countering buffer overflows(dW@en)]
• [セキュアなプログラマー: 入力に目を光らす(dW@jp)] (03.12.19)
  [Secure programmer: Keep an eye on inputs(dW@en)]
  [Secure Programmer: Keep an Eye on Inputs(Slashdot.org)]
• [セキュアなプログラマー: 入力を検証する(dW@jp)] (03.10.23)
  [Secure programmer: Validating input(dW@en)]
• [Secure programmer Developing secure programs(dW@en)] (03.08.30)
  [How to Develop Securely(Slashdot.org)]

• [安全なソフトウェアを作成する: バッファー・オーバーフローの基礎知識(dW@jp)]
• [安全なソフトウェアを作成する: バッファー・オーバーフローの回避(dW@jp)]

関連情報

• [【レポート】セキュアなWebアプリ実現のために本来やるべきことは - 高木浩光氏(MYCOM PC WEB)]
• [セキュア・プログラミングのすすめ 今週のSecurity Check [一般編] （第149回，2005年7月4日）(IT Pro)]
• [Safe! Repel Attacks on Your Code with the Visual Studio 2005 Safe C and C++ Libraries -- MSDN Magazine, May 2005(MSDN)] (05.05.05)
• [http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NBY/techsquare/20041019/151401/] (04.10.22)
  IT Pro の記事「バッファ・オーバーフロー解消の道筋は見えた」。
• [http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/ITPro/ITBASIC/20040519/1/] (04.05.28)
  IT Pro の記事「Windowsユーザーのためのワンポイント・レッスン　第25回Microsoftのバッファ・オーバーラン対策」。
• ['Exec Shield' ── Linuxの新たなセキュリティ機構(japan.linux.com)] (03.05.07)
  [オーバフローを防げ：「exec-shield」(Slashdot.jp)]
• [OpenBSD: 文字列処理のクリーンアップ(Slashdot.jp)] (03.04.23)
  「文字列処理の見直しは、sprintf()、strcpy()、strcat() を一掃することにある」とのこと。セキュリティへの飽くなき追求なんだろうけど、手厳しい。
• [ZDNN：バッファオーバーフローと戦うOpenBSD(ZDNet JAPAN)] (03.04.15)
• [http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NBY/techsquare/20030210/1/] (03.02.16)
  [http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NBY/techsquare/20030210/2/]
  [http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/NBY/techsquare/20030210/3/]
  IT Pro の記事「IT Pro技術の広場：先輩教えて！プログラミングのabc（第５回）---メモリ・リークって何で起こるの」。
• [脆弱性を回避するための対策 参考（Libsafeの導入事例）(@IT)] (02.11.23)
  libsafe の導入例。
• [http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/ITPro/SEC_CHECK/20020920/1/] (02.09.26)
  IT Pro の記事「バッファ・オーバーフローの発生を抑える方法」。libsafe を使用した例が挙がっていました。
• [AnchorDesk：あの“壊れない”システムをも悩ませる，バッファオーバーフローの脆弱性(ZDNN)] (02.04.14)
• [『セキュア・プログラミング講座』スタート(Slashdot.jp)] (02.03.10)
  [セキュア・プログラミング講座(IPA情報処理振興事業協会)]